進み続ける医療

今のところ、神経難病に根治療法はありません。しかし、診断の技術は日々進歩し、治療においてもパーキンソン病のデバイス療法、多発性硬化症や視神経脊髄炎スペクトラム障害の疾患修飾療法など、新しい治療法や薬剤が登場しています。一方で、こうした新しい治療を患者さんが危険や負担なく継続できる必要があります。私たちは前例のない新しい試みを日々、経験しています。 

入院も外来も一貫した継続医療

多くの患者さんは長い期間病気を持ち続けます。当然、私たちとの関わりも長期間に及びます。リハビリテーションは入院時だけでなく、退院後も外来通院しながら薬物療法と同様に継続します。繰り返し入院される方も多く、継続して何回もの入院を同じ看護師が受け持ち、その人をよく知り、その人だけのケアを提供できる環境があります。 

顔が見えるチーム

疾患の進行によって、常に患者さんの状態は変化します。症状を持ちながらの生活を念頭に置いた医療提供は、ひとつの職種のみで完結することはできません。複数の職種による細やかな情報の交換やゴールの確認が必要であり、顔と名前が一致する当院の環境はそれらを可能にします。 

専門的なスキルをもつスタッフと学ぶ 

パーキンソン病や難病に特化したスキル、資格をもつ職員がいます。理学療法士、言語聴覚士ではパーキンソン病に特化した治療であるLSVT BIG®、LSVT LOUD®の認定資格を持つスタッフがおり、看護師では日本難病看護学会認定の資格である難病看護師の認定を受けた看護師が多数在籍しています。根治療法のない難病であっても、全くあきらめることなく、できることを見つけながら医療提供を行っています。